社会人のごちゃ混ぜ日記

美味しかったもの多めにいろいろ書く。

2021年9月

9月も5冊。個人的に満足度の高い1か月でした。

 

①ドラフィル!3 
 
最終巻。読んでて驚いたけど1~3巻で意外と日が経過していないという。都会で暮らしていると想像できない勢いで響介が町の人と関わってるのと、七緒とのやり取りがその短い期間で作り出せるのかってくらいのテンポなのが、すごい日が経ってるように感じた理由だと思う。ここまでフランクな街っていまあるのかな?っていう疑問と団体に所属する大切さを思いました。本当に社会人になってから交友関係広がってない。むしろ過去に作ったものが少しづつ削られていく恐怖におびえる毎日。
音楽のことは相も変わらず分からないけど、今回は七緒がひとつ成長したな~と。終わり方も『ドラフィル』らしくて文句なし。そして私は今回出てきた高柳君が結構好きです。

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②ツギネ江戸奇譚
 人ならざる者が私は大好きです。錠前屋の次嶺の掴めない感じがまたいい。初回の登場時の服がピンクの着物に緑の羽織っていうのも個人的にぐっと来た。タイトルだけ見たときは次嶺が主人公かと思ったけど、主人公は由太郎。この由太郎のふらふら具合がまたいい。長屋の住人も医者の息子仲間も、錠前屋のお客さんも、東両国の友人も地紙屋の馨もみんないい。いいしか言ってないけど。木の下に出る幽霊の話が特に好き。最後には由太郎がゆっくりだけどまっすぐ進み始めてなんかハッピーな気持ちになった。

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③罪の余白
 なんとまあリアルな女子同士の空気感よ。どうにもならなそうな話が動く理由は早苗さんが居たからなんだろうけども、木場咲のこの不安定さがなんとも、木場一家はもっと話し合いをすべきだったんだろうな。それを言うと主人公の安藤家もというか、登場人物の全ての家庭で話し合いが必要だけど、話し合えてないのが現実だろうしな。
なんとまあモヤモヤする読後感。芦沢さんの本はモヤモヤするのが分かってて読んでるので全然いいんだけども。

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④とりかえばやの後宮

 いやいやいやとか、抜けてるなとか、んなアホなと思う箇所はあれど、非常に楽しく読み切れた。男女の入れ替えはよくあるパターンだし、好きな人がどこにいるか分からないのもよくあるけど、兄妹入れ替えと入れ替わってる兄に恋人がいて、好きな人は女装して、顔を知らないから気が付かないという。声は?と思うけどここまで完璧人間なら声も変えれるかと思って。私が好きな設定をもりもりもりもりともりまくったお得本みたいな感じだった。早く続き出ろ、そして早く正体に気が付け。これは続くやつですよね??
読み終わってから気が付いたけど『こひすてふ』の人だった。かなり好きだったからこの作者の本がささりやすいんだと思う。mwbunko.com

 

⑤モノノケ踊りて、絵師が狩る。‐月下鴨川奇譚‐
 表紙でイメージしていた内容とちょっと違った。あんまり表紙に影響されすぎちゃだめだね。読み始めは合わないなと思ってたけど、視点が七森と詩子の2人で変わっていくことで徐々に文章に馴染めた感じ。先月も視点変われば同じシーンが全然違うって言ったけどこれもそれ。まぁこの2人は切れない縁なんだと思う。

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8、9月と私にしてはテンポよく読んだから10月はあんまし読まなくなりそう。読書の秋だけども。